KENWOOD Avinoシリーズの「R-SE7」の修理

KENWOODのAvinoシリーズの中核をなすレシーバー「R-SE7」の整備をしました 。
レシーバーとは昔の言い方でしょうか? 
現在はチューナーアンプと言う言葉を使われているようです。

このレシーバーの大きな特徴は高級アンプにしか用いられないA級動作のアンプを内蔵しているところです。

A級動作は音が出ていないときでも最大の音が出ているときでも電力消費量は同じという、非常に不経済でエコ時代の現代では敬遠される方式ですが、スイッチング歪が無く澄み切った音がすると言うのがマニアの間では定評になっております。
従いまして小音量でありますが発熱はしますので、決して上に物を置いて通風孔を塞いではいけません。

私の少年時代には決して手の届かない高嶺の花でした。
実際、B級動作からボリュームにランプの付くpureAに切換えますと、私の悪い耳にも澄み切った音が感じられます。

世の中、面白いもので今まで全然縁の無かったもの(無かった事)が、ちょっとしたきっかけで次々と舞い込むようになります。
恋愛なども同じようなものですね。
私がAvinoシリーズのカセットデッキやCDデッキをヤフオクに出品していた事が呼び水となって、このR-SE7の修理依頼を受けました。

依頼者様はまず、FL管の表示の暗さを何とかして欲しいようでした。
届いた物は部屋の明かりを消して目を近づけないと表示が分かりません。
しかし、このFL管という奴は蛍光灯とほぼ同じ原理ですので、暗くなったら決してもう明るくはなりません。
そこで電源の入らないジャンクに目を付けました。
めでたく800円で落札したのですが、届いたのはDP-SE7ジャンクでした。
早速、出品者様にクレームの電話をしました。
ショップでしたがどうも一人で切り盛りしているようで、もうそのジャンクは見当たらないが比較的表示の明るい動作品の写真をメールで送るとの事でした。
まあ、満足レベルの明るさでしたので承知しました。
ついでに間違えて送ったDP-SE7は着払い伝票を一緒に送るから返品して欲しいとのことでしたが、交渉して500円で譲ってもらいました。

私得意の完全分解洗浄で基板もマジックリンで丸洗いしました。
(洗って良い物と悪い物がありますので、電子部品に詳しくない方は決して真似しないで下さい。)
ついでですから2台一緒に行いました。
これだけではないのですが、2台とも不具合が直りました。
依頼者様には落札したジャンクのFL管を取り付けて返却しました。

依頼者様はジャンクの落札品は私にくれると言いましたので、あるお客様を思い出しました。
他には依頼のないPANASONICのカセット・プレーヤー(ウオークマンですね)を5台ほど修理依頼してきた方です。
彼はPANASONICのヘッドホン出力の小ささに、ヘッドホンアンプが欲しいと言っておりました。
まあ、このアンプだったらヘッドホンアンプの大きさに近いので早速「あげる」と連絡したら大喜びです。

ねえ、私と付き合うと良い事あるでしょう。

そうこうするうちに別のお得意さんからお中元が届きました。
なんと高級ビデオDVDデッキとリモコン、それと「DP-SE7」ともうひとつこの「R-SE7」です。
勿論、故障品ですが私にとっては宝物です。

早速「R-SE7」だけ完全分解洗浄して完全整備しました。
お客様の修理依頼品と同じ年代物なのにFL管は割りと明るいものでした。
それもそのはず、純正のスモークアクリルカバーではなく、自作の透明アクリルカバーが付いておりました。
この修理をした人は頭が良いですね。

全機能動作することをチェックしました。
さて、これからどうしようかな。


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CD再生の「××対策」

よくオーディオ・メーカーでは、特定の再生しづらいCDをそのアーティストの名前で「**対策」と名前を呼んで、そのCDをテストに用います。
某オーディオ・メーカーにいたとき「マルシア対策」なるものがありました。

当時、マルシアの事を何も知らないメーカーや関係各社の人たちは、やけにマルシア通になっていました。
さぞCDの売り上げにも貢献したことでしょうね。


ところで最近の話ですが、私がオークションで落札した「マリア・マルダー」のCDが、修理したばかりのミニコンポで音とびを起こしたのです。
他のコンポにかけてみても音とびはしません。
音とびを起こすのはそのコンポだけなのです。

しかたなく、交換したばかりのピックアップをまた交換し直しました。
そして私の修理では「マルダー対策」は必ずするようになったのでした。


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まちがい修理を発見!

修理をしているといろいろと面白いものを発見します。
CDトレイが開かないジャンクは結構多いのですが、だいたいがローディングベルト切れです。
ところがこの間見たのは輪ゴム切れでした。
ローディングベルトが輪ゴムで修理されていたのです。
輪ゴムはほんの少しの間は使えます。
しかしすぐダメになります。
オークションで買ったらしいのですが、こんな修理でオークションに出品している人がいるのですね。
その持ち主はユーミンのCDが入ったまま出てこないで私に修理に渡したので、ユーミンのCDは丁重に送り返してあげました。

他にもあります。
CDユニットの下部にフレキケーブルを直角に方向を直すための基板が入っているのですが、穴が開いていてその穴の上をジャンパー線が走っております。
このジャンパー線は製造段階で必ず切られております。
静電気に弱いCDピックアップは、ショートランド処理をされて半導体レーザーを守っております。
このジャンパー線はそのショートランドと同じ機能をしております。
組立ラインではショートランドしたままピックアップが搭載され、その後ショートランドの半田を除去します。
しかしジャンパー線でショートされているので、静電気で破壊されることはありません。
その後安全な所でジャンパー線はカットされるのです。
ライン・オペレーターは必ずハンドストラップと言う静電気を逃がしてやる器具を手首につけてますが、それでも冬場は静電気による故障が多くなります。

このわざとカットしているジャンパー線を、半田で修理しているジャンクがありました。
CDを読み込まないのは、このジャンパー線が切られているからだと思ったのでしょうね。
この修理では例え新品のピックアップに取り替えても、CDピックアップは機能しなくなってしまいます。
ですので、ジャンパー線は半田で修理してはいけないのです。


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新品なのに修理品?

新品のオーディオを購入しても、プリント基板にジャンパー線が走っていたり、あるパターンが切れていることがあります。

思わず新品なのに修理品か?といぶしがることでしょう。


メーカーでは市場の不良や検査で発生した現象に緊急に対処するために、設計者が現状の作り込みに手を入れる必要があります。

緊急指図書(略してキンサシ、金魚の刺身ではありません)を発行して、ラインで手のつけられるところから実施させます。


これはプリント基板などが改善されるまでの緊急処置で決して修理ではないのです。


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カセットウオークマンのベルト

カセットウオークマン熱は冷めることありませんね。
私の家に常時5台ほど集まってます。
今は多くありまして、今日着のも入れると、10台あります。
リピート傾向が強く、1台直してあげると更に2台3台と依頼が来ます。
どうもコレクションしている人が多いようです。
ジャンクを落札する前に私に直るかどうか尋ねてくる人もいます(笑)

しかし、メーカーの法定部品保有義務は生産終了してから7年です。
はっきりいってウオークマンのベルトも保有義務は終わっておりまして、いつまで在庫があるかにかかってます。
高性能の録音再生機能を持っているWM-D6Cと言う機種は、ベルトの在庫をあきらめて自作のベルトでなんとかなることを確認しておりましたが、SONYに問い合わせると3本在庫があると言うじゃありませんか。
速攻で全部買いました。
また、メインで使っていたベルトの在庫は、問い合わせたら無くなっておりまして、これにはあせりました。
もう私のウオークマン修理も業務終了となってしまいます。
しかし何とか代替品が手に入ることが分かりましたので、注文しておこうと思いました。

SONY(SONYに限りませんが)の窓口業務の人は、部品の代替なんて分からないし調べないようです。
こちらから機種と品名を言わないと、パソコンの端末から調べる事が出来ないようです。
違う部品と思い注文して取りに行ったら、同じ部品だったと言う事が良くあります。

今回は思い切って100本注文しようと思いました。
しかし、1ユーザーに100本も売る事は禁止されているようです。
そりゃそうですね。
限りのある在庫を全部買い占められたら、ヤフオクで売ると値段はうなぎのぼりに高くなります。
プリンターのヘッドやインクも、メーカーで生産終了すると大変な値段が付くのと同じことですね。


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オーディオ研究所
所長  佐藤 彰
みなさんこんにちは。
オーディオ研究所 所長の佐藤 彰です。

オーディオ機器の修理やオリジナル部品の開発をしています。
中学の頃からスピーカーを自作したりして、オーディオ人生まっしぐらです。
修理の話、音楽の話、以前に勤めていたオーディオメーカーでの話などいろいろ載せています。
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